2回目の登場です。
今回は、
パラドックス paradoxについてお話をしたいと思います。
パラドックス…とは何か?ご存じの方、そうでない方いらっしゃると思います。
つまり、「逆説」 ですが、簡単に言えば、矛盾の生じる考え方ということでしょう。
「ジレンマ」でもあります。
具体例を紹介します。
《ライオンのパラドックス》
一匹のライオンが旅人の目の前に現れてこう言った。
「お前を食ってやる」
旅人は、「どうか助けて下さい」と。
すると、ライオンは
「俺が今から何をするかを当てたら、お前を食わないでおこう。ただし当たらなかったらお前を食う」
旅人は助かりたい為に知恵を振り絞って何とライオンに言ったでしょうか?
Ans.
旅人の答えは「あなたは私を食おうとしている」と。
お分かりでしょうか?
Ans.1.理由
もし、ライオンが旅人の言ってる事が正しいとしたのならば、ライオンのする事を当てたのだから、助けないといけない。即ち、旅人は助かる事になる。
Ans.2.理由
もし、旅人の答えた事が間違いだ、としたなら、食おうとしてる、事に対し、食わないと言う意味あいになり、結果旅人を助ける事になる。
故に、YESでもNOでも旅人は助かる事になり、答えは同じであると言う論点に至ります。
ジレンマですよね。
次に、幼少期によくある話です。
《身近なパラドックス》
Aちゃん(女の子)
B君(男の子)
C君(男の子)がいました。
B君はAちゃんにとても優しく、いつも側にいて楽しく遊んでいます。
一方、C君は、Aちゃんの事を泣かしたり、ちょっかいだしたり、からかったりいつもしてます。
Ans.
B.C君も結果、Aちゃんの事が大好きなんです。
しかしB.Cの表現…伝える手段がそれぞれ真逆なんです。
正しそうな前提、そして逆説、けれども、B.Cも「大好き」だ、という答えを導きだすのです。
これもまた、ジレンマですよね。
最後に有名な「嘘つきのパラドックス」のお話しです。
《嘘つきのパラドックス》
クレタ島に伝説的なギリシャの詩人エピメニデスと言う人が住んでいました。紀元前6世紀のことです。
彼は「クレタ人はみんな嘘つきだ。」と言いました。
もし、正直者は絶対嘘をつかない、嘘つきはいつも嘘をつくとすると、彼の言葉は矛盾します。
または、彼の言った事が正しいとすると、クレタ人はみんな嘘つきですから、彼も嘘つきです。
と言う事は彼の言った内容が、正しいわけは無く、矛盾します。
逆に、彼の言った事が嘘だとすると、クレタ人である彼は本当の事を言っている事になって、矛盾しますね。
このパラドックスは当時のギリシャ人を随分悩ませたといいます。
パラドックスは日常の生活の中でも沢山あります。
また、学問的な分野の中でも沢山あり、今回は一番分かりやすい内容をお伝え致しました。
ビジネスの世界、社会学でも、ビジネス交渉の時など、また、社員教育、自己啓発研修などでもよく使われます。セールスパーソンの方など役に立ててる方はいるかと存じます。
私もパラドックスの本は以前読んだ事ありますが、奥深く興味深いものがあります。
もし、気になった方は是非読んでみてください。
Tadokoro